鳥と私と少しの詩と

日々の生活や、自然の中で感じたことを詩にしたり、エッセイにしたりしています。

ヒバリは鳴く2



ヒバリが
この灰色の空を
高く高く飛び上がり
鳴くのだ


何も未来に見えないような
この灰色一色のこの空の
高く高く
目を凝らして見ても
何も見えない
灰色の空の
そんなにも高いところで


でも、声が聞こえる、
その声は、
何かに似ていて
何かを思い出させて


ああ、そうだ、あの時の
あの、青い青い空と草原
私は歩いていたっけ
少し汗ばみながら、歩いていた
そうして、ヒバリよ
お前は鳴いていたね、あの時も
空高く、鳴いていた
私とお前は確かにいたね、あの時に
そうして、喜びを感じていた
それは生きているということの喜びだった


ありがとう、ヒバリよ
お前の声がなければ
私は、そんなことも忘れていたのだろう