木
大きな木
すーと空に向かって立って
先がみえないほど
大きな大きな木
小さなハナが木を見上げる
「おーい。上の眺めはどんなだい。」
風がバサーッと吹く
「ああ、今日はいい日だよ、空がどこまでも広がってる。おーい、下の眺めはどんなだい。」
ハナがとびはねて、走り回る
「昨日は雨が降って、地面はぬれてるけど、ダッフディルの花がとてもきれいだよ」
そして、
私は木を見上げて木肌にさわってみる
風がバサーッとふく
こずえがゆれる
木がゆれる
触った私の手もかすかにゆれる
おひさまがさす
そうして私たちは
家路に向かう
また明日ね
といいながら
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