鳥と私と少しの詩と

日々の生活や、自然の中で感じたことを詩にしたり、エッセイにしたりしています。

鳥と私と少しの詩との新着ブログ記事

  • わからないけれど

    わからないけれど 春になると 黄色のダッフディルの花がさき あっちの野原も一面の黄色の花 隣の町も一面の黄色の花 どうしても思わずにはいられない 地中の中で 声をかけあってるとしか 「さあ いくよ」 「ちょっと、待っててね、後で行くよ」 「せーの」 声を掛け合っているような気がしてしょうがない 木... 続きをみる

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  • 大きな木 すーと空に向かって立って 先がみえないほど 大きな大きな木 小さなハナが木を見上げる 「おーい。上の眺めはどんなだい。」 風がバサーッと吹く 「ああ、今日はいい日だよ、空がどこまでも広がってる。おーい、下の眺めはどんなだい。」 ハナがとびはねて、走り回る 「昨日は雨が降って、地面はぬれて... 続きをみる

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  • 春の雨

    しとしとと土を濡らし 恵をもたらす雨 命は小さな芽となり、大きく夏には成長し しとしと 春の雨 しとしとと 私の傘をぬらす雨の雫 疲れた心を潤し、なぐさめる、 しとしとと 春の雨 しとしとと ハナに降り注ぐ雨の雫 ああ、暖かい春が待ち遠しいね ああ、花畑でねころがりたいね しとしとと 春の雨

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  • 意味

    木漏れ日の隙間を通して 目に染みる空の青さ 森の中で ふっと 目があったその小鹿の 目の中のなにか、暖かいもの 朝の散歩で 突然目の前に出てきたブラックバード 小さな消え入るような足跡 一粒のすきとおるようなしずく 大木の木肌から落ちたそのしずく 世界をうつしだすそのしずく 意味がないといえば終わ... 続きをみる

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  • 地球儀

    米津玄師の地球儀を聞く。なにか懐かしいような気がする。不思議な感覚にとらわれる。 ずーと前からきいたことがあるような。とくに自然の描写がすばらしい。植物が小さな芽をだす。一粒のしずくに反射される外界の美しさ。無垢な小鹿の目。どれもすべて、この地球に生きて値するというなにかメッセージを伝えている。と... 続きをみる

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  • どこへ行こうとしているのか

    わたしは 時々 聞きたくなる 私たちはどこへいこうとしているのですか? コスパ、コスパとみんながいうけど 生き物は いろんなところにぶつかって、余計なものたくさんみにつけて ぼこぼこしながら寄り道して ここまで来たはず 私たちはどこへ行こうとしているのだろう? 何になりたいと、どうありたいと思って... 続きをみる

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  • 心がシンとする時

    心がシンとする時がある それは たくさん誰かと会って話して 一人で帰るとき それは テレビで笑って、 だれもいない部屋に戻ってきた時 それは 雪がたくさん降って だれかが大きな音を立てたとき 音が雪にのみこまれていくのににている 音がすべての音が 雪のそのやわらかさの中に包まれて 心がシンとする時... 続きをみる

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  • 不意

    予期せず それはやってくる 足音もなく それはやってくる どうして私たちは、この状態が一生続くと思ってしまうのか 明日も 明後日も その先も 永遠に 羊のように、近くしかみえない私たちは 不意の予期せずことに こんなにももろい ある日、はっとと気づくのだ 永遠なんてものはないのだ 終わりはあるのだ... 続きをみる

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  • 時に この、静けさの 音に耳をすます 時に この、沈黙の 音に耳をすます 時に この、あなたの 心のつぶやきに耳をすます 時に この、私の中の 混沌に、言葉にできないこの叫びに 耳をすます

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  • そこまで

    行こうと思うから つらいんだよね そこに行こうとさだめるから             そこまで散歩しようとおもうと なんか変わる 世界がぱっとひらける ハナはそこまで行こうなんて思っちゃいない ただ、ただ、散歩をしてるのだ 散歩を楽しんでる くんくん花の匂いをかんで 犬とあそんで 川に入って そし... 続きをみる

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  • ハナ

    ハナと私たちが名前を決めて その犬は、今年で5歳 ハナよハナよ いろいろなことに気づかされるね 例えば、 多くをのぞんじゃいけないとか 選択して手放すことの大切さ お前は 一つの宝を口にしたら、 もう一つの宝を見つけても いつも、どちらにするか選択しなければならない 口は一つだものね 私たちといえ... 続きをみる

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  • よろこびは 一粒の雨のしずく 小さく それは、透明で、空から降ってくる 私の考えや、計画や、そんなのおかまいなく 空からふってくる よろこびは それに気づかない人には 全く価値がなく それに気づいた人には それは、透明な光の玉 なんともいえない 空からのめぐみ さあ、今日わたしはどっちだったかな、... 続きをみる

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  • 何にせわせわしているの?

    せわせわ いそがしく 料理して 掃除して 散歩 仕事 仕事が終わったら また仕事 お金を稼ぐ、稼ぐ それは、必要なこと ハナちゃん、食べさせて わたしも、食べて せわせわ、せわせわ でも、はっと気づく、 一体いくらいるんだろう いくらあれば、満足なんだろう いや、満足は一生できないよ、人間てそんな... 続きをみる

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  • ありがとう

    わたしの足元でねているハナ その息遣い 小さな息遣い 風が優しくふいて ほんとうに ほんとうに 一緒に生きていることは なんか いいね どこかでもなく いつかでもなく 今、ここと 感じあえる瞬間というのは ああいいね ありがとうねハナ

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  • 暑さの中に 一瞬、風が、おひさまが違うと感じる時があるのだ すうーと、 空気がりんとする 光がにぶくなる 秋なのだ。 秋、秋 キノコの炊き込みご飯 サンマを焼いて 栗ごはんも などなど そわそわさせる そうそわそわさせる秋なのだ

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  • 今日という日は

    今日という日 雨が降り、 その音は しとしとというには どこか かるがるしく 言葉というものの 限界は いつも私につきまとう それはまるで 言葉を通しての お互いの理解の限界みたいで できるなら あーといって わかりあえたら いやいや ダンスではちみたいに わかりあえたら でもやはり はちにだって... 続きをみる

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  • 雨がふる 雨がふる 雨の音と、このキーボードの音が 重なるようで 重なるわけもなく それは、まるで、人と人のつながりみたいで 重なるようで 重なるわけもなく でも、実は 私という媒介を通して 重なっている 雨がふり 音が降り そして いつのまにか 日が暮れて 私はねむりにつくのでした 深いねむりに... 続きをみる

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  • 坂本龍一が亡くなったというニュースがはいった。 死ぬ直前まで音楽をつくろうとしていたと聞いた。 そして、読んだなかで印象ぶかかったインタビューは、音、を集めている、日常の音。というはなし。 彼のインスタグラムを見てみた。 最後の音。 それは、風に吹かれてなるウインドチャイムの 小さな、そして、静か... 続きをみる

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  • まどさんと夕焼けと

    詩人のまどみちおさんは 晩年こういった。 一日っていうのは命みたいだって 朝は命が生まれ、それが 夕焼けで終わっていく まどさん 今日の夕焼けは 空をほんとに赤く染めて ほんとにきれいで、きれいで 息をのむほどで どうして 命の終わりは こんなにも こんなにも きれいなんでしょうね。 まどさん も... 続きをみる

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  • 空が青いという、そのことでー2

    空が青い そらがあおい ただそれだけで 窓から 四角い青空を見た 四角い青空には 小鳥があそんでいた うれしそうだった 緑の葉が、それにこたえるように ゆれていた。 窓から見た 四角い空には 何か 心を 浮き立たせるものが あったのだ 私と、小鳥と、そして、、、 空が青いという、そのことで 世界は... 続きをみる

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  • 空が青いという、そのことで

    そうだね ハナ そうだね 今日は空が青いね 空が青いというだけで どうして どうして こんなにも 心が晴れるのか わすれているのは 自分は結局 ただの生き物なんだよね 空があおいと 鳥もうれしそう 犬も走り回り そして 私もうれしい でもね そんな空の青さのあとの 太陽が落ちていく その空は また... 続きをみる

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  • 朝の散歩ー2

    毎日同じ道 同じ森 同じ場所 同じ時間 それなのに それなのに なんて飽きないんだろう 体いっぱいに喜びを表す 走る、走る 草原を  泳ぐように、 ジャンプ、走る、 走る ジャンプする 野原の中 長い草におおわれて、ハナの頭がみえかくれする 体いっぱいに 今を楽しむ 今を生きる ああ、そしてそれが... 続きをみる

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  • 朝の散歩

    朝、6時、目覚ましで目をさまし 毎朝、365日、あさの散歩 雨の日も、風の強い日も 一日たりと欠かすことなく 同じ道を歩く 小さな4つの足跡 その後を 二つの足跡が 束の間残り、消えていく この地上に、 いっしゅん残り、消え去るけれど ああ そうだね、ハナ、 今日も歩こうね あの道を ただ、歩こう... 続きをみる

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  • 木は 土のなかでおしゃべりしている 森のなかの木は 実は家族だったり友達だったりする お互いに助け合っている 栄養が足りなかったり、水が不足していたり 土の中でコミュニケーションをとって助け合っている 木は 人間がしらないだけで 人間の浅はかな知識を超えて 何千年も前から そうやって生きてきたのだ... 続きをみる

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  • 想像すると

    その日の夕焼けは 木と木のすきまから まっかな光がさして 美しかった もし、 今日が最後の日だったら ここをあとにするのがつらいだろう 身のさけるほど なぜなんだろう。 どこからくるんだろう、このせつなさは なにか、ふるさとをあとにするような、このせつなさは 死んでしまったら 自分は意識がなくなる... 続きをみる

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  • 今ここという

    いろいろなことがあった日 心がひとつのことで のみこまれそうになる でも 夕焼けが とてもきれいだと思えた 一瞬立ち止まれた その瞬間に ああよかった よかったね と、だれともなくつぶやく そんな夕暮れ時

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  • この瞬間

    この瞬間 この短い瞬間 音楽はなり ハナは 凍った 白く凍ったその草原の上を 走る走る 喜びに 生きているという ただそれだけの 喜びで あそびをせんとや生まれけん そんな一節があたまにうかぶ あそぶために この一瞬とたわむれるために 生まれてきたのだ 私たち生き物は

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  • 春のきざし

    きつつきが 空洞になった木を つつきだした その音は 森にひびき こだまし 私と いっしょに歩く犬まで とどく そして、 私たちは 足をとめ 耳をすます 森の生きとし生けるものも 耳をすます 森にこだまする ひびきわたる きつつきが 春を告げ始めたのだ

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  • ふるさと

    私は小包の住所をかいていた そして 北海道という字を書いた瞬間、 ああ 雪がふるのだ 雪が、あとからあとから、降りしきる この雪のない灰色の空に、この家の中に、私の中に 雪は、あとからあとから降りしきるのだ 雪を見たのはいつだっただろうか 雪に触ったのはいつだったろうか 私の心の中に雪がしんしん降... 続きをみる

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  • こころがなくなるということ

    外のいろいろに こころが引っかかって、こころはいつのまにか、しんでしまう こころのなかの いろいろなものに引っかかって こころはいつのまにかなえてしまう こころは どこにある? 私が じっととまるとき 私が じっとみつめる小さな木の芽 じっとみつめる小鳥の中に じっとふみしめるこの小道にあるのかも... 続きをみる

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  • クロ現―冬富士にのぼった男の人

    冬富士にのぼって、帰ってこれなかった男の人をあつかったクロ現を見た。 いろんな意見がでているらしい。非難の意見もたくさん。 彼はがんだった。何度も司法試験に落ちていた。Youtubeで生で放送していた。でも過疎放送だった。 これだけ書くと、なんかみじめな人生みたいだ。 でも、本当なのか、本当にみじ... 続きをみる

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  • 何を急いでいるのだろう

    料理をしていた。 ハッと気づいた 何を 私は急いでいるのだろう 早く人参きらなきゃ、なんて思いながら 人参切っていた私。 せかせか、せかせか、と、人参切っていた。 何を、一体何を急いでいるのだろう。 いつも、いつも何を急いでいるのだろう。 何のために急いでいるのだろう。 何をしたいんだろうか。

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  • 生きづらさ

    どうも生きづらい 子どものころから、 人は私を穏やかな人というのだが 生きづらくて実はしょうがない しょうもない、として そのまま認めることにした あらがって、原因さがしても なにも変わらないのだ、 時には人と距離を置くこと でも 離れすぎても寂しく 困ったものだ

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  • 暗い空

    暗い空。太陽がない。まるで洞窟の中にいるようだ。その洞窟には出口がないようだ。 光がみえないのだ。そんな日もあるのだろう。人間とはかなり実際的にできていて、太陽がかなりの割合で気持ちに左右する。だからだろうか、冬の夜の長い国では、家の内装は白や明るい色が多い。そして、そんな国ではとかく自殺者が多い... 続きをみる

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  • 死と予期せぬものと

    今日、うちの犬が庭で口でなにかをトスしてた。また、なんかおもちゃを外にだしたのかな、とおもったら、小鳥だった。たぶん今年生まれたものだろう。大人にしては小さすぎた。先週いっぱい寒くて雨がつづいたので生き延びれなかったのだろう。せっかく生まれたのにね、巣からも出て。庭の隅に穴をほってうめてあげた。N... 続きをみる

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  • 風がバサーッとふいた 大きな 大きな 木の 全部の葉っぱが 一斉に揺れた、揺れた ダンスをしてるみたいだ 風と踊っているみたいだ

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  • ツバメ

    ツバメが今年もやってきた。近くのトイレに去年みたいに巣を作った。去年は三つ、でも今年は一つ。 ツバメの巣をみた 若い生まれたばかりの五羽のひな 顔だけだしてこっちをみてる、 母さん父さんが来るのをいまかいまかと待ってる 連日続いた雨、しとしとと降り続き 数日後見ると、三羽のひなが巣の中からちょこん... 続きをみる

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  • ヒバリは鳴く3

    橋の上で 水の流れを見ていた 水と一緒に流れゆく水藻 鈍い光に輝く川面 橋の上で 下に流れる川を見ていた 彼女はもう歩くこともままならなく 車の中で 一人 待っていた 時は 時は、流れていく あの川の水のように あとからあとから 止めることなどままならず 手の中をすり抜ける砂みたいに 時は流れる ... 続きをみる

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  • ヒバリは鳴く2

    ヒバリが この灰色の空を 高く高く飛び上がり 鳴くのだ 何も未来に見えないような この灰色一色のこの空の 高く高く 目を凝らして見ても 何も見えない 灰色の空の そんなにも高いところで でも、声が聞こえる、 その声は、 何かに似ていて 何かを思い出させて ああ、そうだ、あの時の あの、青い青い空と... 続きをみる

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  • ヒバリは鳴く

    ヒバリは 空高く、 ずーと高く上がって 鳴く ピチュピチュ、ピチュピチュと 木に止まるんでもなく、土の上にいるのでもなく 空の高く、高く上がって、 空中で鳴く、精一杯なく そして、それには ヒバリなりのわけがある 私なんかにはわからない立派なわけがある そう、そうして ヒバリは空高く上り 今日もま... 続きをみる

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  • うちの庭には 池がある 小さな小さな 池がある 池とよぶには おこがましいが タライほどの 池とよんでる場所がある 今年はそのそばに 花のなえをうえ そして、 ピンクのきれいな花が やっと、やっと 今日の朝ひらいた かれんなかれんなその一輪に みんな大騒ぎ わたしは ワーッとさわぎ ねこも ニャァ... 続きをみる

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  • 花の種

    花の種をまく 種は、希望だ 明日に向けての希望だ でもそれは今日を否定するのではなく 過去をなげくのでもなく 今日という日から明日への 手紙みたいだ おーい、そっちは晴れてるかー こっちは、どうにかやってるぞー 種まき忘れてないぞー 花の種は、出てこないことがたくさんある 芽が出ても 虫に食われる... 続きをみる

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  • おつかい

    そこへ行くのに そこへ行くのに何で行こう 飛行機でびゅーんと とってもきれいで快適な新幹線でぴゅーと 自転車で、風を切って 走って 歩いて スキップして 野花をスケッチしながら 鳥さんたちとおしゃべりしながら どこかで止まって、一休みしながら ピクニックしながら そう考えると そこまで行くのが 楽... 続きをみる

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  • 今日

    今日 何をした 何をしたのだ 自分に問う、 でも 何もしなくてもいいのかもしれない 私たちは ここに 美しいものや優しいものやそんなものを見つけることが、今日できたら それでいいのかもしれない それでいいのかもしれない ああ、今日は、、、 私はそっと目を閉じる そして、祈るのだ 何でもないものの中... 続きをみる

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  • 傷口

    傷口からは 何がでてくるのだろう 血ではなく ドロドロと流れ出る後悔という血 傷口からは ドロドロと流れ出る 不安という血 そして、次を切ってみると そこから流れ出るのは、悲しみという血 どこを切っても切っても あふれでるように 出てくるのは 悲しみの悲しみ ああ、なぜなんだろう どうしてどうして... 続きをみる

  • 私の中をのぞいてみると

    私の中をのぞいてみると のぞいてみると そこには ぱっくりあいた 黒い深淵 カオスのカオス 生きていることの苦しさと喜びと悲しみと憤り 生きているということのカオス 私は 私たちは この地球の終わりに ブラックフォールに吸い込まれ 全て吸い込まれ たった一つの量子になって 見えないほどの一つの小さ... 続きをみる

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  • 言葉が生まれない日

    言葉が生まれない日 空は重くたれさがり 鳥たちはかくれ 風は吹くのを忘れる そんな日でも 言葉はうまれたものだが 今日の私には 言葉をうむ命がない 言葉をうむ息吹がない 空はどこへいった 鳥はどこへいった 風はどこへいった 叫んでみるが そこには おそろしいばかりの 沈黙があるばかりだ しんとした... 続きをみる

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  • すっかり秋だ

    ああ、すっかり秋だ。 木の葉は赤や黄なんかになって、道をすっかり埋めている ああ すっかり秋だ。 空はその青さに一粒の深さを増し、 どこまでもどこまでもすいこまれるような碧になっている。 ああ すっかり秋だ。 家々は火をともし始め 夕暮れが何かうらさみしい なにかが、しんと静まり返っていくような ... 続きをみる

  • なぜ

    人は一生懸命だった 動物としての苦しみを乗り越えるのに お腹がいつもすいていた私たちは それを克服するのに一生懸命だった 病気で簡単に死んでいく私たちは 病気を克服するのに一生懸命だった 生活を便利にするのに一生懸命だった 作った、発明した、壊した 機械を、薬を、新しい技術を、 新しい家、仕事、コ... 続きをみる

  • なんでもないこと

    白鳥が 飛んで行く 青い青い空 悠々と 気持ちいいなあ と言っているように 飛んでいく あおぎみる 私の上を 色とりどりの 花々が 風にゆらゆらと ゆれる ダンスしているみたいに 気持ちいいなあと 言っているように そして 優しい風がふく 私の足元で ねむる子犬の上を なんでもないことだけど なん... 続きをみる

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  • ハナ

    ハナ おまえの体の中に、 小さな、輝く炎がある 4か月前にこの世にいなくて 今、こんな風に早く鼓動をうっている心臓 命の不思議、世界の不思議、宇宙の不思議 ハナ おまえの体の中に 心を動かす、何かがある 私が失ってしまい、取り戻そうとする何か 命の不思議 世界の不思議 宇宙の不思議 ハナ 私たちは... 続きをみる

  • 犬の選択

    私はこの子犬をブリーダーから買ったのだが、自分が色の好みや、性別や、見た目やそういうものにこだわっているのを強く感じた。夫は、どれでもいいじゃない、というのだが、私は、選ぶ権利は当然ある、といって、いくつかのブリーダーを見てまわった。色がどうだとか、大きさがどうだとか、夫はうんざりしてたようだった... 続きをみる

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  • 九月

    九月になった。 風の温度が においが変わった 空は その深い青さをました 日差しがやわらかくなった 鳥がそわそわと 長旅の準備をはじめだした 木の実が落ちて りすが冬支度を始めだした 葉っぱの色が赤や黄に変わり始めた 何十回、何百回、何千回 地球は秋を経験したのだろう そして、 後 何回、私は秋を... 続きをみる

  • 子犬の体に耳をすますと

    子犬の体に耳をすますと ドクドクドクと、 とても早く鼓動をうっている 早く、早く、いそがなくちゃ、と言ってるみたいだ 1,2か月前まで、赤ん坊で、目も見えなくて、 その数か月後にはもうティーンエージャーくらいになっていく 1年後には大人なのだ 犬にとって1日は1週間かな なんて、急いで生きているん... 続きをみる

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  • 養老さんとまる

    「養老センセイと まる 鎌倉に暮らす」というドキュメンタリーを見た。 まるという猫のこと。いつも寝てる、欲しいもの、えさを食べたらねて、時々、リスなんかがきて、養老さんは、日向で寝ているまるを見ながらいう、「うらやましいでしょ。これでいいんですよ、生きてくの。どっちみちたいした変わんないんだから。... 続きをみる

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  • それは、まるで、、、

    それは、まるで 重い雲のすきま 遥か向こうにのぞいている 青い  青い空 それは、まるで ずーっと待って 待って、待って やっと開いた 一輪の花 それは、まるで 雨上がりの 露を含み みずみずしい 新緑の葉 でも、夜にはそれが見えない さがせない 暗闇の中では それは見えない 私たちは 手探りで進... 続きをみる

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  • まどさんの詩

    まどみちおの詩を読むと心がほっとする。小さなものがとてもいとおしくなる。 当たり前のものがt突然光輝く。ちっぽけな、普段は何も価値もなく、たいして働いているわけでもない自分。でも、大丈夫なんだって思えるようになる。鳥は歌う。誰に聞かせるわけでもなく。でも、それが私にこんなにも幸せを運んでくれる。そ... 続きをみる

  • 自分がとても小さく感じる日

    自分がとても小さく感じる日がある 何やってるんだろうと思う日がある それは、いつも誰かと比べている、だれか周りの人と 自分より優れた人と こんな年になっても、まだそんなことをする自分がいる そんなときは まどみちおさんの言葉を思い出すようにしている ありはありでいいんだ ありは、はちじゃなくてよか... 続きをみる

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  • 養老先生と虫

    虫がへったと養老先生はいっている。そうだ、本当にここでもそれは顕著なのだ。自分の都合しか考えない人が多いと、そう人間の都合なのである。私たちはおおいばりで、他の生き物を犠牲にしている。それなのに、養老先生いわく、1年間の日本の残飯の総量は発展途上国の食料量の2倍だそうだ。先生曰く「、自分の都合しか... 続きをみる

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  • 命の流れ

    8週間前に この子犬はこの世にいなかった、と考えたとき それは、 なんという驚きだろう なんという不思議だろう 大きな命の流れ 私もその中の一つであり 私の目の前のこの小さな命も その大きな流れの一つである この大きな流れの中で 私たちは一瞬めぐり逢い また、一人ひとりとなってさっていくのだ 人間... 続きをみる

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  • 走る

    子犬は その小さな命を輝かせて 走る、走る、走る 風をきって 何の目標もなく ただ、走る その先にあることなんか きにもとめず ただ、走る 命がきらきら輝く 命がほとばしる 命が喜びであふれる 命は、ただそこにいるというだけで十分なのだというように ただ、今を走る ーうちにきた子犬は、とても小さい... 続きをみる

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  • トレーニング

    トレーニングをはじめました。昨日はお座り、なんとすぐ覚えました。すごい。今日は、お座りのあとの伏せ、覚えてはいないけど、なんかやってるみたいです。トイレのしつけが難しい。外の庭でさせるのですが、そのタイミングでしてくれないときはがっかり。今は暖かいからいいけど、寒くなったらつらいなー。家のなかでは... 続きをみる

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  • 家に子犬がきました!

    家に子犬がきました。家には猫がいますが、子犬は初めて。 土曜に家にきて、もうなんだか主みたいです。子犬はかわいいけど、大変。すごいエネルギーで、このたった2日間で、うちにある池に落ち(とても小さなたらいみたいな池ですが)、変なもの食べてひゃっくりして驚かせ、はたまた、蜂に刺され!と、目がはなせませ... 続きをみる

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  • 過去を振り返ったら

    ぱっと楽しかったことをふりかえったら どんなイメージがうかぶだろう。一緒にハイキングして丘を登って、降りて、サンドイッチを食べたこと。雨にあったキャンプイング。夏、緑豊かな公園を毎日のようにした散歩。名も知らぬ公園で初めてみた鳥さんたちのこと。はちやちょうちょうがくるようにと頑張ったガーデニング。... 続きをみる

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  • あれはいつだったろう 赤い傘をさして、 しとしと降る雨の中を 一緒に歩いたのは 何も、話さず うつむきながら 家路を急いだのは あれは いつだったろうか 雨のしずくの音が あまりにも、似ていて 不思議と思い出された 何年も もう何年もたったというのに

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  • そうだ外にでよう

    そうだ外に出よう 外にでよう 心がじめじめする日には とりあえず外にでよう スクリーンの中の底なしの沼からはなれて 外に出よう そして、緑のにおいに 風がやさしく触れるのに 木の葉が揺れるのに てんとう虫が花にとまるのに 鳥がささやきかけるのに 立ち止まって、 立ち止まって耳をすまそう

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  • どうして、どうして、どうして、という問いはどこへ消えていくのだろう

    狭いケージにとじこめられ、身動きすらできない鶏が言う だれも 私のことなんて 気にかけてくれないのね 自分の糞にまみれ 卵をうむために生まれ、 おてんとうさまが何なのかさえしらない鶏が言う 鉄のバーにはさまれ、向きを変えることができない豚が言う みんな 自分のことでいっぱいなの 自分のことで 硬い... 続きをみる

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  • つばめ

    つばめ つばめ よくやってきたね 何百キロ、何千キロも 山越え海越え はるかかなたから 今年もよくやってきたね うれしいうれしいうれしい、と つばめがとぶとぶとぶ まわるまわるまわる 空を旋回して やっったねついたねやっとこさ つばめ つばめ よくやってきたね 私もうれしいよ またあえたね お互い... 続きをみる

  • 四羽のひな

    川の音 人の話し声 車の音 たかの鳴き声 4羽の小さなひなが ほんとうにかくれて そんなものからかくれて 小さな小さなこけでできた巣の中で 今日、一日を 一生懸命生きている 羽ばたく日まで いじらしいほどに 生きている 今日、一日を

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  • 小鳥の小鳥

    春になり 花が咲き あたたかくなった! 小鳥の小鳥がうまれたよ たくさん たくさん 生まれたよ 小鳥の小鳥は 「かあさん、かあさん、おなかすいたよ」 羽をぱたぱたさせて 小鳥の小鳥のかあさんに ねだる 小鳥の小鳥のかあさん 小鳥の小鳥をたべさせて、たべさせて、忙しくたべさせて あぁ つかれたねと ... 続きをみる

  • 今日の日に

    いやなことがあって、眠れなかった夜。 朝 目ざめると 春の日がまどからはいり 外からは 子どものあそぶ声が聞こえた 大人のはなし声が聞こえた 小鳥のうたがきこえた みぃんな ふつうのことを とりとめもないふつうのことを たんたんと やっている なんでもない、というふうにやっている そして このこと... 続きをみる

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  • 小鳥

    まぁ 小鳥たちは ピチュピチュと 忙しいのね 生まれて 大人になって 死んでいく それだけで 充分なのね ピチュピチュピチュと わたしにかたりかけてくれるのね こんなくもりの日に

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  • うちのそばに 小さな川がある ほんとうに小さくて、 たまに、水がちょろちょろとしか流れていないときがある そして そこに 小さな小さな橋が かかっている なぜか 人は そこで 立ち止まり その小さな川を 小さな小さな橋の上から まるで、 何かをさがすように のぞくのだ ああ ほんとうに なにか宝物... 続きをみる

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  • 春に寒い日に

    今年の春は なんだか寒い。寒いと気持ちにどうも影響するようだ。 そんな時は、自然にふれるのがセラピーになる。でも、雨ででたくない。 窓から、鳥たちをみる。バードセラピーということばもあるように、自然の何かを見ることで安らぎが戻ってくる。 昨日は、公園をあるいていたら、狐がいた。木のみきに座ってこち... 続きをみる

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  • ちょうちょう

    ちょうちょうが日なたにふわっととまっている。 こんな風にたぶん今をあじわえばいいんだと思う。 ただ、じっと、今をあじわう。 何も考えないで。 ゆっくりと感じる、 風のにおいを、 鳥の声を、 誰かのささやきを、 葉が落ちる音を、 小さな小さな芽が、長い眠りから土の上にでるときを ちょうちょうになって... 続きをみる

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  • 今日、久々に天気がよかった。朝仕事はなく、うつらうつらとベッドの中にいた。窓からは、ひさしびりの明るい日差しがはいってきた。うつらうつらしながら、私はなんか、自分が今死の床にいて、そばで、ほらミーのすきな鳥を思い出してごらん。みんな待ってるよ。そこにいくんだよ。あの庭にきている小さな鳥たちが待って... 続きをみる